友よ、水になれ

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。

朝顔日記

朝顔はぐんぐん蔓を伸ばして成長を続けています。しかし、つぼみのできるところが萌芽はあるのですが、大きくなりません。ということで、写真は今回は無しにしました。

夏から秋へ、すでに虚空の気配は移りつつありますが、最近の空や雲の具合は、これまでよりもメリハリが効いているように感じるのは、気候変動のせいでしょうか。

ブルース・リーと香港

7月20日はブルース・リーの命日です。亡くなったのは1973年ですから、ちょうど没後50年になります。

衛星放送の映画チャンネルで今年になってから、ブルース・リーの映画が頻繁に放送されていたのはそんなこともあってのことだったのでしょう。

そう言えば、彼の師匠のイップ・マンの映画も結構繰り返し放送されています。

ブルース・リーは今でも香港では衰えない人気があるようで、影響を香港人に与え続けているようです。2019年の抗議デモの際の「水になれ、友よ」というスローガンは、彼の台詞、「be water my friend」から来ているようですし、このデモをwater Revolution と呼んでいたことにも表れているようです。2014年の雨傘運動の時にもあったようですが、2019年の抗議デモでより鮮明になったようです。

2014年と言えば、台湾でもひまわり学生運動があり香港と台湾の繋がりを感じます。

地下茎で繋がる世界

アジア情勢のみならずグローバルな地下茎の繋がりのようなものもあるように思えます。2014年はウクライナとロシアの争いが浮上して、ロシアによるクリミアの併合が行われたり、旅客機の撃墜事件が起きたりしています。この年を起点にしてアメリカの対中国政策の変更が始まっているようにも感じます。香港の情勢を掘り下げていくと、ズルズルと世界の問題が引き摺り出されてくるような感じもあります。

香港や台湾そしてグローバルな問題にはおいおい触れるとして、ブルース・リーの亡くなった1973年について言うと、この年、五木寛之によれば、4人のパブロが亡くなっています。パブロ・ピカソパブロ・ネルーダパブロ・カザルス、そして4人めが、彼の小説「戒厳令の夜」であかされます。

そして4人ともスペイン内戦に関わる人々だと言うのですが、小説の世界については本を読んでいただくとして、つまり、南米チリでもクーデターの起きた年だったということです。

英国のTPP参加

さまざまに引き出される問題はこれから一つ一つ見ていくとして、香港のことです。最近日本では台湾有事という言葉が踊るニュースばかりが目につき、私の目についた限りですが香港のニュースが流れることがほとんどありません。実は、私が香港に関心を持ったのは英国のTPPへの参加があったからです。英国の狙いは何かと考える時、ブレグジットによるダメージの回復にはアジアしかないというのはまず浮かぶことですが、英国はかつて香港を統治下においていたわけですから、その後も何らかの手掛かりが香港に残されているのではないか?それに、中国に返還されたとはいえ、金融センターとしての存在感は、決して損なわれてはいない。むしろ不動産バブルのはじけたと言われる中国にとって、香港の価値はそれなりに重くなるかもとか思うわけで、英国もロンドンと言う金融センターを持ちさらに香港の金融センターとの絡みがアジア太平洋地域との連携で瓢箪から駒もあるやもしれないし、などなどの理由で香港に関心を持ちました。

今日の香港は明日の台湾

そして「今日の香港は明日の台湾」と言う言葉があるようですが、台湾有事が注目される中、その中身を少しでも考えようとする手がかりとして香港についても考えることが、今は大事かなと思ったのでした。参考に読んだのは野嶋剛著『香港とは何か』です。

次は香港と台湾中国について考えてみようと思います。