万年筆のこと

ペンギン堂の飯島です。意見は私個人のものです。

ここ数年行方不明になっていた万年筆が偶然見つかりました。長いこと使っていなかったのでカートリッジも抜けなくなっており、えらい苦労をしました。

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プラチナミニです。ようやく使用可能になりましたが、思えば、万年筆との付き合いも長いものになりました。

最初の出会いは、夜店のバッタ屋でした。どこの神社の祭りだったか確かな記憶はありませんが、木箱の中に無造作に何十本の万年筆が泥にまみれて転がっていました。工場が火事になって、消火作業でこんなになったもので、正規には売れないけれど、普通に買えば結構な値段のものが百円程度だったように記憶しています。小学生の頃だったでしょう。

当然、スポイト式ですが、インクはダダ漏れでした。

それでもしばらくは付けペンとして使っていたように思います。

正規に万年筆との出会いがあったのは、パーカー21がはじめてでした。店のお客さん、僕の家は床屋で、中に船乗りのお客さんがいて、親父が土産にもらったものでした。万年筆の先にほんのちょっとペン先がのぞいているやつです。

それから次はセーラーのダブルカートリッジのタイプのものやウオーターマン、モンブランパイロットなど遍歴がありましたが、パーカーはその後、45、75スターリングシルバー、そして極め付きのデュフォルドの限定版のボールペンとのセットまで、結構使っています。

プラチナは、これ一本で、極細のペン先で、血圧を記録するのに使っていたのですが、丁寧に書かないとかすれるので、今向きだと思って時々探していたのでした。

パーカー45は大学一年の時の同級生が持っていたのをみて、欲しくなって、彼の買ったデパートの売り場で直ちに買った臙脂の色の軸の中字のペン先のものでした。彼には三越の地下二階の衣料品売り場を教えてもらったのです。

センスの良いやつでした。