「相性」のいい人たちが続々登場

飯島です。意見は、私個人のものです。


 「相性」というのは確かにあって、それはもちろん、人のそれが出発で、その人にまつわる様々なことに、相性があるように思います。
 特に、相性のいい人の書いた本などは、当然ですね。

 たとえば、原研哉編『みつばち鈴木先生―ローカルデザインと人のつながり』です。



日本の未来は”ローカル”の価値を知ることのなかにみえる

 編者の原研哉はもとより、主人公のみつばち鈴木先生こと鈴木輝隆江戸川大学教授をはじめ、デザイナーの梅原真、建築家隈健吾、デザイナーのナガオカケンメイなど、こちらが勝手に相性がいいと思っているだけなのですが、相性のいい人々が顔をそろえているだけで、これは読まなきゃと思います。でてくるところも、北海道むかわ町田沢湖乳頭温泉鶴の湯、新潟県高柳町、長野県小布施町小布施堂、鹿児島県霧島市天空の森など、知っているところを含め、行ってきたいところがずらりと並びます。
 「僕は日本のことをもう少しよく知りたいと考えて、鈴木さんと一緒に旅をしてきた。そうすることで、少し細やかな人や営みの中に入り込むことが出来るからである。同じ思いで鈴木さんと旅をする人がいる。不思議と彼らはものづくりの才能を持ちあわせており、旅先で出会った人や技術と融合して産物を生みだしてしまう。それも続々と。まるでミツバチによって運ばれた花粉によって花々が受粉し、実をならせるように。要するに僕らは”みつばち鈴木”に運ばれる「花粉」なのだ。」という、編者原研哉氏の言葉がすべてを示唆しています。
 本書で知るローカルの価値は、グローバリゼーション発想の「成長戦略」というへたな作文とは違う、日々の営みの姿を垣間見せてくれるのではないでしょうか。本書の産物は、好奇心ですが、「受粉」の一冊だと思います。



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